1年目に寄せて

もう1年なんですね。ほんっとに早かったなあ。
あまり2011年の夏の思い出がない私です。

岩手県では(おそらく被災県ではどこでも)とにもかくにも復興という言葉をあちこちで見ました。街中を歩けば、のぼりやポスターに「がんばろう東北」「がんばろう岩手」などの文字が未だ溢れています。
しかし、私自身がそうであるように、世間でも「復興」や「がんばろう」という言葉は形骸化され、被災県に住む人間ですら「復興はもういいだろう」と思う人も増えています。それは当然かもしれません。人間は飽きてしまう動物です。ボランティアもピークはGWの辺りまでと聞きました。
私も「ボランティアに行く」などと大きな口を叩いた割に、結局沿岸に行くことすらなく、1年を過ぎてしまいました。
沿岸に行かなかったのは、仕事が忙しいという事もありましたが、何もなくなった沿岸の町を見るのが怖いというのもありました。私がよく遊びに行っていた気仙沼、釜石、子どもの頃海水浴に行っていた宮古、陸前高田、石ノ森記念館に行くために2度程訪れた石巻…あの町々が皆破壊され尽くしているかと思うと辛くてしょうがありません。

今日は1年目ということで、テレビや各メディア(テレ東以外w)では軒並み震災の特集をしますので、これ以上何か語る必要もないと思われます。映像を見てあの時の事を思い出すのも、あえて辛い思いをしたくないので見ないというのも、人ぞれぞれです。
ただ、常に防災を意識して、天変地異はいつ起こってもおかしくないと言うことを心のどこかに留めておいて、そして家族や大事な人やご近所の人と、コミュニケーションをとって起きましょう。本当に。普段は一人で生きていけると思っていても、ああいう非常時に人と人のつながりというのを強く感じるものです。(つながりとか絆という言葉も、何だか陳腐な感じになってしまいましたが…)